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優しい君へ

短編小説
オリジナル
2016年04月20日 22:52 公開
1ページ(931文字)
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ふと夜風に当たりたくなる
満月が照らすベランダの外は
何よりも遠くにある景色に
輝きをくれるのでした

アコースティックギターを肩に下げて
足を組んで沈んでくシングルソファ
スタンドライトに当てられながら
君の好きな音を弾くよ。

目に浮かぶのは確かにそこにあった
笑顔と機嫌のいい笑い声
でも今はそのどれもが
この部屋の中で残響になっている。

忘れたい日々も過去も気持ちも
この体を掴んで放さない温度も溶けて固くなる
氷のような心もその優しさに触れて
涙に変わるのでしょう。

つまりあなたがくれたものは
私が手にしてはいけないもの
指先から伝わる感覚にいつまでも寄り添っていた。

甘えてばかりだ。

不規則に世界が変わるのは
あなたの心を映すからでしょう。
鏡の中に手を入れれば掴めるなら
こんな思いはしていない

いつまでもそこにあるはずだったもの
でも当たり前は当たり前であるからこそ
そのままではいられない
あなたがそうだったように

傷ついても傷ついてもその痛みを、
悲しむ事しかできない私に
「寂しくないよ」って強がった
またあなたは笑顔のままなんだ。

どれだけ強さを求めても
何もない私にできること
ただ冷たくなる手を握ることしかできないのに
「温かいよ」って、

冷たくあしらうんだ。

ここにはあと何がある
奏でた音は全て曲になった
思い返す度に嫌々になる
どれもこれも確かな熱を持っていたのに。

声を上げて泣いた夜と
死んだ目で前を歩いた道を
進んでいく程に遠のいてく
月明かり。

私を待つ、あなたがいる。
私が目指す、あそこがある。
あなたは私を見ていてくれる?
いつまでも、優しいままで。

幸せのあり方はそれぞれ。
身勝手な幸せを選ぶ私を
あなたはきっと赦|《ゆる》すのでしょう。
「おめでとう。」って。

でも、それじゃあ。

この涙はなぜ流れるのでしょう。
この気持ちはなぜここにあるのでしょう。
これがあなたのくれたものなのでしょう。
こんなにも温かくて。

何よりも冷たいんだ。

私の日々は幸せに過ぎる。
あなたのいた日々もそのままで。
幸せになれないあなた。だけど、
きっと優しいあなたは、

私を赦してくれる。

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