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人を生きること

短編小説
その他
オリジナル
2017年05月20日 14:40 公開
1ページ(969文字)
完結 | しおり数 0


sadaharu

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あのねぇ、お父さん、
死んじゃったの


倉庫を改造したアンティークな喫茶店の席で
友人は言った。

私と友人は高校入学してから知り合い、
大人になった今は年に一回会えるぐらいの関係を続けていた。


その言葉を聞いた時に、
私の中の友人のお父さんの記憶が、まるでホースから水が飛び出るように、
流れ出てきた。

家族という小さな組織が各々存在するこの世界に、
友人が存在することは、紛れもなく父母がいるからなのだろうけれど、

普遍的に個人が個人を生きながらも
余程のことがない限り繋がる親子の縁。

友人は時折涙ぐみながら、父親の闘病生活を語ってくれた。


私は時折、人の生き様の底知れぬ情動にとても惹かれる時がある。

この地上に足をつけて生きている人達の、
見えない知らない気付かない、

言葉、感情、感覚、行動、体験、

それらを聞くたびに、不思議な気持ちになり
私ではない人達が、私が想像する範疇を超えて生活する時、
人はなんて大きいのだろうと思うことが時々あるからだ。

きっと想像上の自分ではとてもじゃないが乗り越えられない、受け入れられない、と
思い込んでいるからなのだろうけれど。


私が持っている友人のお父さんの記憶は
いつでもニコニコしていた。

当時の私の父母が経済的に逼迫して余裕のない日々を生きていただけに、
友人のお父さんの笑顔はいつも、
ふんわりとした、
よくあるような、
穏やかなものだった。


何かを聞いた時に受ける小さかったり大きかったりの衝撃は、
私の人生の記憶を反芻させるキッカケになる。

人が生きる、と言う根幹を
根底にある深層を

考えさせられる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






日差しが眩しい昨今、

道端に無造作に生えている雑草の中に

白い小さな花びらが風に揺れていた。


アスファルトを突き破る雑草、
すぐそばには人や自動車の往来が激しくある。

粉塵や強風や強い日差しや冷たい雨や

吹きっさらしになりながらも

今に揺られて咲いている。


人は優しくもあり優しくもなく、

人は強くもなく弱くもなく、

人は甘くもあり厳しくもあり、

人はずるくもあり騙されることもあり、

相対する二つを持ちながら、

ゆらゆらゆらゆら





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