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「集団」×『だから言ったでしょ』(セリフ)

短編小説
恋愛
オリジナル
2017年12月16日 20:49 公開
1ページ(1178文字)
完結 | しおり数 0

1ページ同好会お代に載せての続き

ふしきの

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きらびやかと暖かさとそのうらのいちまつのかなしさ
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清夜がこうも下半身がだらしないのは子役時代からフルオープンでスタジオを歩き回っていたせいかもしれない。
そして、規制のせいで前張りを貼って笑い倒していたくせにしょんべん垂らしながら大泣きに泣いても外れなかったことが今までで一番厄介でくそ恥ずかしい出来事だったとおもう。
「僕は女の子になってしまった。もう、これから女の子として生きていく」
って泣きながら寝ていたのに朝になってつるつるの下半身と取れた解放感が爆走したのも僕だけが覚えてる。

「光。クリスマスプレゼント数、合ってる?」
「知るか、自分で買ったんだろ」
「タグシール見えるように貼ってよぉぉ。どれがどれだか分かんない」
清夜は子持ちだ。
『ねえやは15で嫁に行き』とは違って、未成年で認知承諾をまるで映画の書類上サインのように書きまくっていた時期がある。
あのヒトが息をひきとった時期はその前後だった。

清夜には年のかなり離れた大女優と18で籍を入れた。本当に綺麗なお婆さんでそして女優独特の理念を通す人だった。
「私は沢山の恋をして沢山の別れをしたわ。けれど良い母には最後までなれなかった。だからせめて画面の中ではとても素敵なお母さん役をやりたいの。のんびりとしたおばあさん役をやるのはごめんだわ」
清夜はいつもなにかしらで怒鳴られていた。
けれどもいつも笑っていた。
「とても可愛い人なんだ。今まででわがままさえ言えなかったから、この僕でよければサンドバッグになってしまっても後悔はないよ」
という始末。
「お前本当に馬鹿だろう」
と僕が言えば
「うん。でも泣きながら寝ている人をほおっておけないよ」
と、また笑う。

彼女は全く地位も名誉もあったけれど愛情と財産は全くなかった。
死者に群がるハイエナが清夜の純粋を利用したのもその時期だった。
「認知して‼」
は財産目当ての芸能人専用させ子だった。

不能で遅漏で年増の好きな大馬鹿清夜はそれを「愛情のプレゼントだ」と喜んだ。

『馬鹿だねこの子は、だからいったのに。……でもあたしだっておんなじね。あたしなんかと結婚までしてくれて、明日には路頭に投げ出されるようなあたしに夢を見せてくれてありがとう』
その白い指は家事も日焼けもしたことのない手だった。
白いシーツにくるまれた彼女を抱きしめ全く動かない清夜に変わって僕は、たんたんと役場に死亡届けを出し、火葬許可を貰い、火葬場まで車を運転した。僕はいつでも泣けるが、清夜は泣くことさえ許されない虚構の世界に生きている。だから少しだけ泣きじゃくる清夜とこの人の関係が羨ましくなった。


「真理さん、あいつちょっとでも成長しているかな?」
僕の家の墓の中には大女優もこっそり眠っている。たぶん父も母も妹も知っているかもしれない。
ああ、雪だ。
僕はマフラーをきつく巻いて家路に戻った。

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