例えば僕が、 / 「もも」の小説 | メクる

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例えば僕が、

短編小説
恋愛
オリジナル
2015年06月28日 18:38 公開
1ページ(914文字)
完結 | しおり数 0

例えば僕が、君を手に入れられていたなら。

もも

表紙提供:by kina.
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例えば、僕が。
例えば、君が。
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お願い、と言って顔の前で両手を合わせる。必死な様子の君に僕は小さく溜息を吐いて、またなの?と聞いた。
顔を上げた君は少しだけ舌を出して悪戯っぽく笑った。



その笑顔が妙に可愛くて、心臓が音を立てたなんて言えない。
呆れた表情を作って、もう、と言った。




「僕は君の恋愛相談所じゃあないんだけど?」

「そんな事言わないでよ。ねえ、お願い。買い物付き合って」

「僕じゃなくてもいいだろ?友達と行きなよ」

「だって友達と行っても男の子の好み分かんないじゃん。ねえ、お願い!今回だけだから!」

「今回だけ、ってもう何十回も聞いた」



そう言って額を小突いたら君は唇を尖らせて僕を睨んだ。けど全然怖くなくて、むしろ可愛いというか何と言うか、いや何でもない。



仕方ないなあ、と言うと君は一変して笑顔になって目が輝いた。いいの?なんて言うけど、僕がそう言うって本当は分かっていただろう。僕が君のお願いを断れないって本当は分かっているだろう。
それなのに断れない僕も大概どうかしてる。



「あのね、あのね。誕生日のプレゼント買いたいの。男の子って何が嬉しいかなあ?ねえ、何を貰ったら嬉しい?」

「実用的なものかな。って、僕の好みを聞いてどうするの」



君がプレゼントを贈りたい相手は、僕じゃないのに。



その事実を僕は知っている。
だって君が真っ赤な顔で僕に言ったんだから。
好きな人がいる。その人は僕も知ってる彼奴だって。



だけど君は知らない。
僕が君を好きだという事実を。
僕が今でも君を想っている事実を。
君の知らない所で君をそういう対象で見ていた事実を。
君は知らない。



「今週末ね、ご飯に誘われたんだ。二人でだよ。ね、これって脈ありだよね」

「あー、はい。そうですね」



君は知らないだろう。
僕が誰よりも醜い奴だって事を。



嗚呼、例えば僕が、君に好きだと言っていたなら。



いいや、例えば僕が、君を自分だけのものに出来ていたなら。



君が彼奴に嫌われる様になんてそんな面倒な事は、しなくて済んだのに、ね?










…例えば、僕が。




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  • もも 06月28日
    このつぶやきにはネタバレが含まれている可能性があります[表示]
    補足をすると、僕は君が彼奴と二人でご飯に行く事は既に知ってました。彼奴が君に好意を持っている事も知っています。
    その上での、そんな面倒な事は、です。
    (ネタバレ)
     #例えば僕が、
    詳細・返信(0)
  • もも 06月28日
    小説「例えば僕が、」を公開しました!
    切ない恋愛にしたかったのに…あれ?
     #例えば僕が、
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  • もも 06月28日
    このつぶやきにはネタバレが含まれている可能性があります[表示]
    補足をすると、僕は君が彼奴と二人でご飯に行く事は既に知ってました。彼奴が君に好意を持っている事も知っています。
    その上での、そんな面倒な事は、です。
    (ネタバレ)
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  • もも 06月28日
    小説「例えば僕が、」を公開しました!
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