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手を伸ばしても

短編小説
青春・友情
オリジナル
2015年10月18日 20:14 公開
1ページ(795文字)
完結 | しおり数 0


もも

表紙提供:by コマコ
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広く澄んだ青い空。喧しく騒ぎ立てる蝉の声。風に揺れる木の隙間から射し込む眩しげな日差し。校庭で大騒ぎする生徒の声。




平和だ。
バイオレンスでストリクトでハードな世間とは程遠いと思わせられるくらいには平和だ。




平和だなあ、と呟きながら彼女は木の下に設置されたベンチで伸びをした。
校庭では彼女のクラスメイトの男女達数人がサッカーをしている。女子まで一緒になって遊んでいるのだ。
短いスカートがゆらゆら揺れて結構際どい所まで捲れ上がっているが、誰も気にはしていないらしい。




平和なものだ。本当に。




日向で大汗をかいてはしゃいでいる彼等と日陰で涼みながら彼等をぼんやりと眺めている自分とでは、まるで別の世界にいる様に感じる。
彼方と此方。日向と日陰。境界線を超えたら彼方の世界に。




手を伸ばして、開いた指の隙間から彼等の姿がチラチラと見え隠れする。
遠い。距離としてはそんなに遠くないのに、何だか物凄く遠くに感じる。




「…眩しいなあ」




眩しくて、眩しくて。とても真っ直ぐ見られない。
これが青春だと言うのなら、青春とは何と眩しくて綺麗なものなんだろう。




「何してんの?」




伸ばした手の隙間に別の景色が映り込む。視線があって、目の前の彼はにっと笑った。



綺麗だ。
ぽつりとそう呟きそうになった。
綺麗で、眩しくて。とても真っ直ぐ見られない。




「一緒にサッカーやろうぜ」




伸ばしたままだった手を握られ、引っ張られた。
ベンチから腰が浮く。足が駆け出す。境界線から踏み出した。
日陰から日向へ。此方が彼方に変わる。世界が、変わる。




手を伸ばしても、届かないと思った。
だけど、君がその伸ばした手に気付いて引っ張ってくれたから。




世界はやっぱり今日も平和で青春なのだ。







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  • もも 10月18日
    小説「手を伸ばしても」を公開しました!
    手を伸ばしても届くものと届かないものとありますよね。手が届かなくて諦めたものも多くあるでしょう。
    その手を掴んで引っ張ってくれる人がいるならいいんですけどねえ。
     #手を伸ばしても
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作品宛みんなのつぶやき

  • もも 10月18日
    小説「手を伸ばしても」を公開しました!
    手を伸ばしても届くものと届かないものとありますよね。手が届かなくて諦めたものも多くあるでしょう。
    その手を掴んで引っ張ってくれる人がいるならいいんですけどねえ。
     #手を伸ばしても
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